「世界は50年ぶりに厳しいインフレを迎える」
高城剛さんの著書やメールマガジンで度々、これからの時代に備えて、タンジブル(実物資産)を含めた可能な限りの資産分散の有効性について解説されています。
資産分散を考える際に、改めて「インフレ」について理解するための参考になる本がありますのでご紹介します。
本書は、インフレについての解説書・経済サバイバルガイドです。デフレしか経験していない現代人に向けて、「インフレとは何か?」「何が問題なのか?」「これからどうなるのか?」といったインフレにまつわる謎を、古代ローマから現代までの2000年にわたる物価の歴史を振り返りながら解き明かします。
著者のスティーヴン・D・キング氏は、欧州最大の銀行HSBCの上級経済顧問です。イギリス下院財務委員会の特別顧問も歴任。グローバル経済の構造変化と金融の歴史的教訓に関する専門家として知られ、多数の著作やメディア出演があります。
特に第7章では、具体的な対策として「インフレ下での資産防衛における6つの格言」が紹介されており、高城剛さんが発信する情報と併せて読むと、インフレ時代の資産防衛について理解が深まります。
現代社会におけるインフレの脅威と、それに対して私たちがどのように備えるべきかを歴史的な視点と深い洞察で解説している、経済の教科書的要素と実用的なサバイバルガイドの要素を併せ持つ一冊です。
主な内容とテーマ
- インフレの本質と歴史:
- インフレが単なる経済現象ではなく、お金の価値が失われ、政治や社会の歪みとも深く結びついていることを示します。
- 過去のインフレ事例を通じて、インフレがいかに頻繁で破壊的であったかについて警鐘を鳴らします。
- 現代のインフレリスク:
- 50年ぶりにインフレが到来した背景や、デフレしか念頭にない世界に対する懸念点を提示します。
- 政府によるインフレ容認が「絶望」の始まりとなりうる可能性について論じています。
- インフレのメカニズムと影響:
- インフレが社会に「勝ち組」と「負け組」を生み出し、特に低所得者層や年金受給者などの固定収入の人々に大きな打撃を与える、不公平な富の再分配の手段となりうることを解説します。
- 対策と教訓:
- インフレが深刻かどうかを判断するための4つの検証基準や、歴史に基づくインフレ14カ条を提示し、インフレ下で資産を守るための具体的な格言や教訓を提供します。
目次
- はじめに 50年ぶりにインフレがやってくる
- 第1章 インフレが冬眠から目覚める
- 第2章 インフレは、「予期せぬとき」にやってくる
- 第3章 政府は常にインフレの誘惑に負ける
- 第4章 インフレは「勝ち組」と「負け組」を生む
- 第5章 何がインフレ対策の成功と失敗を分けるのか
- 第6章 結局、今はインフレなのか
- 第7章 インフレ14カ条と次のステップ
